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5月からの花粉症:イネ科

2020年5月26日

だんだん暑くなり、雑草も多くなってきています。コロナウイルス感染症も、現在新規患者数も徐々に減ってきているようです。早く通常の状態に戻ってくれればと思います。
今回コロナ感染症のことで、いつも当たり前と思っていた日常が実は感謝すべきことだったことを痛感しています。
常日頃の健康も、当たり前と思って日常を過ごしていると、いざという時に体調崩して、そのまま大病になることもありますので、普段からの意識して生活していきたいです。

今回は花粉症のなかでも、ゴールデンウィーク後から飛散しはじめるカモガヤ花粉症についてわかる範囲で書いていきたいと思います。飛散時期は5月~梅雨の時期までが多く飛散します。

今の時期、田園風景が広がる安城市周辺では、左写真のような雑草が至る所で生えているのを目にします。カモガヤはイネ科の植物で、カモガヤ花粉の大きさは、スギ花粉とほぼ同じ20~40μm 1) です。しかし、飛散距離はスギ花粉では、数10~200kmなのに対して、カモガヤ花粉は、数10~200mと短いのが特徴です。そのため、カモヤガが生息している場所から離れるとで予防できます。カモガヤはヨーロッパから明治以后に牧草として輸入され、栄養価の高い牧草でしたが逸脱して野草化しました。繁殖力強く排気ガス、大気汚染に頑強に耐えて、在来種を圧迫しています。

カモガヤ花粉症の症状は、くしゃみ、鼻汁、鼻閉、目の痒みなど、スギ花粉症と同様の症状です。印象としては、症状がでるとスギ花粉症より強くなる印象です。

口腔アレルギー症候群と言って、カモガヤ花粉症の患者さまは、メロンやスイカなどを食べることで、口腔内が痒くなったり、喉がイガイガしたりすることがあります。これらの果物が、カモガヤ花粉と共通の蛋白抗原を有していることにより、口腔や咽喉頭などの粘膜にメロンやスイカが接することで、局所アレルギー反応を起こすためと考えられています。

治療は、スギ花粉症と同じく、抗アレルギー薬、ステロイド鼻用噴霧薬などです。目の痒みを伴うことも多く、抗アレルギー点眼液を処方することが多いです。

5月の連休明け頃から、日当たりの良いアスファルトやコンクリートの壁などに、小さな赤いムシがたくさんチョロチョロ動き回っているのをご覧になったことはありませんか?
これはタカラダニで、若葉新緑の季節に突然、しかも大量に発生します。場合によっては室内に入り込んだり、洗濯物についたりするので、迷惑がられています。花粉を食べていることは確実なようで、カモガヤ花粉などが、アスファルトなどの多孔質の材質にたまり、タカラダニの餌が増えると、タカラダニが多くなります。もしタカラダニが周りに今の時期に多くいたら、カモガヤ花粉が多く飛散している可能性があります。

花粉を食べるタカラダニ