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耳あかについて

2020年10月8日

よく耳垢(みみあか)で定期的に通院が必要ですか?と聞かれることがあります。
耳鼻科医でも、耳垢についてしっかりした知識をもっていないことが多いので、自分の勉強も兼ねて色々調べてみました。

耳垢には、乾燥した耳垢、ジクジクした耳垢があるのはご存知かもしれません。以前のブログで、夏に多い耳鼻咽喉科の疾患:外耳炎についてで記載しましたが、外耳の構造は、入り口は、柔らかく毛(耳毛)が生えており、この部分に向かって、鼓膜の中心から上皮が、鼓膜の外側に移動し、さらに外耳道の外側に爪がのびるスピードで移動します。そして耳毛の生えている部位で上皮が剥がれ、汗(耳垢腺からの分泌物)などの水分と混ざり、耳垢になります。耳垢腺は、汗腺の一種「アポクリン腺」と組織的に同じ物で、アポクリン腺が多いと、ジクジクした耳垢になります。また、耳垢は殺菌作用、虫よけ作用もあると言われています。


2017年アメリカ耳鼻咽喉科学会・頭頚部外科学会(AAO-HNS)から、耳垢に対するガイドラインが出ています。
医師から患者に啓発すべき耳垢閉塞に関する「やるべきこと」「やってはいけないこと」を提示しています。
1)過剰な耳掃除はしない。過剰な耳掃除は外耳道の炎症や感染の原因となり、耳垢塞栓率が高まる綿棒、ヘアピン、つまようじなどは耳を傷つけることがある。これにより外耳道裂傷、鼓膜の穿孔、耳小骨変位が生じて聴力低下、目まい、耳鳴りなどを招く恐れがある
2)イヤーキャンドルを使用しない。耳垢塞栓を除去するというエビデンス(証拠)はない
3)自宅でできる耳垢塞栓の改善法は医師に相談する。耳垢を除去する方法の中には、ある種の疾患があると安全に行えないものがある
4)耳痛、耳漏、または耳からの出血は医師の診察を受ける。これらは耳垢塞栓の症状ではなく詳しい検査を必要とする

また、日本耳鼻咽喉科学会静岡県地方部会から、耳のそうじは本当に必要なの?と言うyou tube動画が出ています。
これは、1例のみの提示となっており、色々意見があるかと思いますが、ここまでわかりやすく耳垢について説明しているは少ないので参考にしていただくとよいかと思います。